Russian-Circles-Memorial
John Gallow / Violet Dreams (2014)

アメリカ人John Gallow氏による一人ドゥームメタルプロジェクトのデビュー作。
彼はOrodruinやBlizaro等の、所謂ドニッチなバンドでギターを弾いている人物だ。

本作は今年ちょい話題のSpectral Loreが所属している、I, Voidhanger Recordsよりリリースされた。
アルバムジャケットを手掛けたのも今年ちょい話題の人物で、At The Gatsのアルバムジャケットを手掛けたCostin Chioreanu氏である。
At The Gatsの件については、彼にとって「Grave / Endless Procession of Souls」以来のビッグなアルバムジャケットビジネスであっただろうに思う。

また、Costin Chioreanu氏の作品はどれも素敵でジャケ買いしてしまうことが多いのだが、本作では、特に彼の創造性がジャケットに溢れ出ている、溢れ出て溢れ出ており溢れ出て纏まっている。
まるで直接John Gallow氏の脳内を覗いたかのような鮮麗さ溢れる画像だ。

そして本作は肝心の音像についても比類なき良さがある、
妖しき夢想の雰囲気が霧散されるような世界観から、
トラディショナルな流れを汲む正統派ドゥームの中で、
ギターが時折ブルーズな感覚を交えつつ、暴れ弾きまくっていると言うのも、
先ず良過ぎるのだが、本作、アルバム全体の構成に特に素晴らしく思う、

シンセによるプログレ的センスを内包した緩乃至は弱と、先で述べた正統派ドゥームによる急若しくは強のバランスが、この中弛みのし易い音楽性でも、起伏に富み、巧く纏められ展開している為、そう思ったのだ、
中でも中盤での、シンセの響く光のような音の運びには、全身に鳥肌があり、ずばり果てる感覚がある。(♯8の話)
総じてその辺の構築美が、私をこの劇的かつ王道な妖しさを携えた夢想の中で彷徨わせるのだろう。

時に、ボーカルはヘタウマの感がある。
このヘタさについては、イヤホンで聴く分には多少萎えるが、スピーカーで聴く分にはそこまで気にならない。
なお、ボーカルのメロディ自体については、実は良く出来ている為、そこがきっとウマの部分になっているのだな。

また非常に個人的な解釈だが、稀に夢系のアルバムと出会う、
やりたいこと全部やりました、みたいな充実した内容なんだけど、
合う合わないが極端なアルバム。是も其れの友達である。
Dan Swanoのドゥームヴァージョンではないが、位置付けとしては、そう思ってもいいのかもしれない。非常に個人的な解釈だが。
一人で作った音楽として、それくらい完成度が高くて、そのそれは、それくらいに自分に合っていた。非常に個人的な解釈だが。

結果、音楽性の似ている一人ドゥームのPaul Chainや、単純にBlack Sabbathみたいな音楽が好きな方に知っていただきたい一枚だ。

以下は曲目、

1. Entrance to the Unknown
2. Dark Traveller
3. Violet Dreams
4. Ancient Tears
5. Maelstrom of Consciousness
6. Rain Messenger  04:29
7. Purple Room  03:59
8. Part Ways  01:15
9. Turn Sides  03:42
10. Wall of Doom  06:52
11. Passer-By  04:45
12. Lavendeth 02:51 
13. Burning Trees  05:08
14. Beam of Light  04:35

Total  01:02:51