Chelsea Grin / Ashes to Ashes (2014)
US産デスコアバンドによる、3rdフルレングスアルバム。
いつものArtery Recordsからリリースされた。
前作のリリース後にトリプルギター編成の一人が脱退、ドラマーも脱退、
本作よりPablo Viveros氏なるドラム&クリーンボーカルと、Born Of Osirisでギターを弾いていたJason Richardson氏なる人物が加入、
Jason Richardson氏については、
Born Of Osiris参加時と同様に、隙あらばキメてくるような、
ブレイクダウンの応酬に刺さる鮮烈なギターワークである。
本作を聴く限りでは、更に的確さと流麗さを増しているようで何よりだ。
全体的に本作品、異常にアグレッシブで、テクニカルでミスティック且つ、シアトリカル尚且つ、異常に重たく、、
また幽かにプログレメタル的な音色を鳴らしている様にも感じられる為、
似ている音楽性のバンドとして簡単に挙げることのできるような、
Born Of Osiris的な音楽と言う観はあるものの、些か其よりもアグレッシブに牙を剥いている。
また、非情に叫び倒すボーカル、非情な迄に鋭角なギター陣、手数は多いがTPOも弁えたミスティックなキーボード等は、
アグレッシブさと先進さを携えた独自性を多分に感じさせてくれており、実に素晴らしい。
そしてその強い主張達の中でも誠に主張しているドラマーについては、ブレイクダウンは勿論の事、
聴きやすいグルーヴなんざ関係なしにぶち抜けるプレイスタイルでもあり、
言うなれば、グルーヴを超えた一体感として熟している、
それは殊更にバンドのヘビィネスを助長している上に、
他に類を見ない程のグルーヴ感を生み出しているように思う。
なお、全体の構成としては、ロックマンの最終ステージみたいなボス戦の連続感がある、
言い換えれば、最初からクライマックスだぜ、とでも言わんばかりのテンションの高さと緊張感があり、聴いてる身としては、高揚感や煽情さが半端なものではない、
そしてそれを最後まで持続していると言うのが、今回、何よりも特筆すべき点であり、何よりも素敵であるのだ。
結果として本作は、目まぐるしいラスボス感と比類なきテクニックに溺れる一枚である為、非常に練られたデスコア作品でもある。
終曲の♯15にて是までの音像との違いを見せ、きっちりと締めるのもまた良さが。
曲目は、
1. Playing With Fire 03:56
2. Pledge Allegiance 04:02
3. Morte Ætérna 03:33
4. Nightmares 05:11
5. Illuminate 05:55
6. Sellout 03:36
7. Waste Away 04:29
8. Ashes 01:17
9. ...To Ashes 02:16
10. Angels Shall Sin, Demons Shall Pray 03:09
11. Letters 04:15
12. Cheers To Us 03:09
13. Clockwork 04:28
14. Undying 05:04
15. Dust To Dust... 05:12
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