06-condemned
Usnea / Random Cosmic Violence (2014)

US産フューネラルドゥーム/ブラック/ドゥームメタルバンドによる2ndフルレングスアルバム。

Orca Wolf RecordsからRelapse Recordsに移籍しリリースされた。

先ず比較的シンプルなフューネラルドゥームだと思う、
比較的であって凄惨な素養は多分に放出しているが、
フューネラルドゥームとしては非常に受け取りやすい音だ。

そして、冥界的な宇宙性がある。
つまり冥界より漏れ出した瘴気の胞子が、無重力空間でふわふわと呼吸しているような息遣い、
と、この音像に対して言いたくなる。

また、CathedralやFuneraliumのような暗所のドゥームネスがある、曲展開や音自体にもその雰囲気は感じさせるが、
本心としては、やはり何処となく比較的シンプルなフューネラルドゥームの趣きが在る為だろう。
それは生音のクリーンパートによる静との対比と相まうことにより総じて完成度が高いと感じさせる。

また、狂い胸を突き破るような叫び声がある、何を訴えているのかは聞き取れないので、ちょっと良くわからない、
それは呻く様なグロウルや宗教的なクリーンボイスとの切り替えによる対比により、やや詩的な情感を漂わせる。

また、後半ではファストなパートが一度ある、
それは今までの鈍重弛緩サウンドとの対比によって、殊更鮮烈に感じられる。

また、全体の流れとしてはやや平坦である、
それは地下1400メートルから、地下1500メートルへの上げ下げみたいな、絶対的な重さで、
対比となるべきクリーンパートでさえ深く深いところに在る暗鬱な扉体に納められているのだから、凄まじいが少し地味だ。

とまあ書いたものの、
結果、文として纏める気すら失せる程、重たくひずんだ音楽をやっていると言うのは言わずもがなであろう、
それは晴れた日の午前11時に暗所で聴きたい好盤である。

Esoteric、Ahab、Funeralium、Indian、Gris等が楽しめるのなら買って損はしないのでは。

曲目は、

1. Lying in Ruin  12:23
2. Healing Through Death  14:19
3. Random Cosmic Violence  14:43  
4. Detritus  15:46 

Total  57:11