Bethlehem-Hexakosioi
Bethlehem / Hexakosioihexekontahexaphobia (2014)

ドイツ産エクスペリメンタルロック/ブラックメタル/ダークメタル/デスドゥームバンドによる、7thフルレングスアルバム。
AlcestやEmpyrium、Lantlôs等が在籍するProphecy Productionsよりリリースされた。
蠅の骸。

本作では、中期Anathemaのゴスロック要素を主体に、先で出てきたバンド群の所謂レーベルカラーに合わせたかの如きエクスペリメンタルな音楽を聴かせている。
また中盤(♯6)からは、かつて彼らが21世紀初頭に聴かせていたような激しい音像も垣間見せているので、全体として其処からの流れはヒシヒシと感じながらも、やはりエクスペリメンタルロック色が強く思う。
それは幽かにMarilyn Mansonのようなインダストリアル感覚を交えつつ、蠅の死骸が放つ哀感と神秘性を眼前まで届ける。

時にDark Metalと言う94年に発表したこのバンドの1stアルバムが在るのだが、ご存じだろうか。
簡単に言ってしまえば、ブラックメタルの攻撃性とデスドゥーム/ゴシックメタルの耽美な陰鬱観を掛け合わせた音楽を提唱しており、今までにない音楽の独自性で、それこそメタルアンダーグラウンドな視点から見ても、Paradise LostのGothicやBurzumの1st、CynicのForcusやDisembowelmentのTranscendence into the Peripheral等と並ぶべきと言っても過言ではなく、さらに同時期に開陳されたEnslavedのVikingligr veldiやKatatoniaのDance of December Soulsに類するゴシック/ブラック/デスの亜流的な傑作アルバム群と比べてもなんら遜色のない、エポックメイキングかつマスターピースな作品であるが、それを更に推し進めた96年の2ndと、更に実験的インダストリアル要素を交え知的に仕上げた98年の3rdは、今でも私の音楽史に燦然と輝ける闇として君臨している。
で、その後の変遷を辿れば、2000年以降は、アンビエント要素に比重を傾けインダストリアル風味を増しメタル色を薄めた2枚組の大作4thと、それから若干メタル回帰しコンパクトに纏めた5thと優良な音盤を発表していき、2009年の6thではそれまでの音像に初期以下の劣悪なサウンドプロダクションをブチ込み、ファンを困らせている彼らだ。

それを踏まえた上で、2014年のこのアルバムである。
もう一度言うが、本作では、中期Anathemaのゴスロックを主体に、EmpyriumやLantlôs等とも同じような所謂レーベルカラーに合わせたかの如きエクスペリメンタルな音楽を聴かせている。
また中盤(♯6♯7)では、かつて彼らが21世紀初頭に聴かせていたような激しい音像も垣間見せているので、其処からの流れはヒシヒシと感じながらも、やはりエクスペリメンタルロック色が強く思う。
それは幽かにMarilyn Mansonのようなインダストリアル感覚を交えつつ、蠅の死骸が放つ哀感と神秘性を眼前まで届ける。
簡単に言えば、エクスペリメンタル風味のゴスロックと言えばいいのかわからんが、そんな様な音楽をやっている。

と言う訳で殊更に独自性の強い音楽だが、作品としては少し散漫な印象がある。
Prophecy Productions時代の4thに毛色は似ているが、あそこまで手の込んだ作りと言う訳でもなく、全体の展開する流れは感じられるものの、ただ曲作ってCDに焼きましたみたいな独自性の押し売り状態にも感じてしまう所が在る為だ。

ただ結果的には、そのレーベルカラーとも言える哀感と安寧に微睡むエクスペリメンタルが、誰の耳にも寂しくも優しく響き渡るかと思われるので、
中期Anathemaや同じレーベルのEmpyriumやら2000年以降のこのバンドの音像が好みであれば、存分に楽しめるであろう一枚に仕上がっているのではないだろうか。

個人的には「中期Anathemaに後期BethlehemのアグレッションとEmpyriumのドラマ性を足したような音像に仕上がっているな」と思って聞いている次第だ、2000年以降では前作以上4th以下5thとんとんの印象で。
取り敢えず蠅の骸だよね。

以下は曲目、

1. Ein Kettenwolf greint 13:11-18  04:49
2. Egon Erwin's Mongo-Mumu  05:00
3. Verbracht in Plastiknacht  04:42
4. Gebor'n, um zu versagen  04:36
5. Nazi Zombies mit Tourette-Syndrom  04:41
6. Spontaner Freitod  04:46
7. Warum wurdest du bloß solch ein Schwein?  06:09
8. Höchst alberner Wichs  04:01
9. Ich aß gern' Federn  05:12
10. Letale familiäre Insomnie  05:20
11. Kinski's Cordycepsgemach  06:41
12. Antlitz eines Teilzeitfreaks  07:14

Total  01:03:11