Mars Red Sky / Stranded in Arcadia (2014)
フランス産サイケデリック/ストーナーロックバンドによる、2ndフルレングスアルバム。
Listenable recordsよりリリースされた。
バンドの音楽性から本作は、ファズを効かせた重たい音による、スローでサイケデリックなアシッド渦巻くストーナーロックに類する代物と成っている!
また、その音楽性の全域にて醸し出されている懐古主義は、アーティスティックな感性として生まれ変わり、このバンドにしか持ち得ないアイデンティティを確立しているように思う。
言うなればBlack SabbathやLed Zeppelin、Hawkwind等のアンサンブルへの、自己流の解釈が功を奏した、と言いたい音像である。
なお、そういった諸々の因子を追って行くと、半ば必然的にElectric WizardやDead Meadow系の音楽へと辿り着く訳であるが、このバンドはそこまで重かったり古めかしかったりするような人を選ぶ音ではない、比較的コマーシャルな音楽だ。
♯2で聴けるドラマ性には、最近のCoheed and Cambriaに通ずるものが在るし、
全体には仄かな神秘性と、スローながらに聴衆を巻き込むダイナミズムも在る。
それは詰まる所で、現代のロックミュージックとして聴けるノリの良さと、雰囲気の真新しさが在ると言うことで、
広義の解釈での現代的なサイケデリックストーナーロックバンドMars Red Skyとしての、面目躍如なのである。
また、最後の♯8にて♯1での最初のリフレインを鳴らす所は、アルバムとしての一貫性を助長する主因と成っている上、
絶対的な郷愁に掛られてしまうのである。
と言う訳で、結局の所はオタク音楽オタクサイケストーナードゥーム以外の何ものでもないのだけれども、
この溢れる芸術性と大衆性とのバランス感覚にに酔える一枚と仕上がっているので、上に挙げられたバンドが好きな方には是非とも知っていただきたく存じます。
1. The Light Beyond 08:03
2. Hovering Satellites. 05:35
3. Holy Mondays 04:54
4. Join The Race 05:18
5. Arcadia 05:56
6. Circles 04:59
7. Seen A Ghost 07:17
8. Beyond The Light 02:34
♯2はyoutubeにリンクしてあります。
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