Asylum-1972

こんにちは、3月4日にて21才になりましたゲルマニウムです。
私の人生はまだ長引きそうですが、今は節目と言うことで、突然ではございますが、今まで聴いてきたヘビィメタルのハイライトみたいなものを纏めさせていただきました。言わば管理人の生涯ベストと言っていいかもしれません。
全部で31枚あり、一番上のサバスを覗けば、管理人の選ぶ90年以降の名盤30選に成るようにしてあります。
若干独善的で独断的かつ気恥ずかしさの濃厚な空気に包まれるやもしれませんが、取り敢えず作ったんでよろしくお願いいたします。
あと、毎年やります。
バンド名/アルバム名(国名/発表年/作数/レーベル/ジャンル)の体で。
それでは、あしからず。

Black-Sabbath-Black-Sabbath-Vol_-4-new-vinyl-lp
0. Black Sabbath / Vol. 4 (UK/1972/4th/Vertigo/トラディショナルドゥーム)
メタルのジャケパロディ界で名を馳せる本作だが、
後半から転調するサバス伝統も名バラードもストレートなブルーズ要素も全部ひっくるめてやはり最高。

2114
1. My Dying Bride / The Angel And The Dark River  (UK/1995/3rd/Peaceville Records/デスドゥーム)
この世で最も叙情的に死に行く様を描いたアルバム、と言いたい一枚。
聴けばこの自殺念慮の気配と共に川へダイブしたくなること間違いなしな本作は、
決して肯定こそ出来ないものの、疲れた際に聴けば良く沁み入る一生の愛聴盤。

Ancestors-In-Dream-and-Time

2. Ancestors / In Dreams And Time (US/2012/3rd/Tee Pee Records/プログレッシブストーナー/ドゥーム)
IsisやPelican譲りのポスト感覚もMastodon譲りのスラッジ感覚もオルガンシンセ等の古風なプログレ感覚も全て自分達のストーナーロックに集約した混然サウンドだが、
結果としては一貫性も整合性も起承転結も確りとあり、私的には間違いのない一枚。

61D3LK6UY+L
3. Atheist / Unquestionable Presence (US/1991/2nd/Active Records/テクニカルデス)
スラッシュメタルから派生した音楽としてのデスメタルがジャズとの融合によってスラッシュメタルを超えた展開の妙と、そこに組み込まれるスラッシュ由来の煽情性がもの凄い怪物盤。
悶絶!

Autopsy_mental_funeral
4. Autopsy / Mental Funeral (US/1991/2nd/Peaceville Records/ドゥームデス)
精神の崩壊する様を描くアルバムの構築力とフロリダの瘴気が今なお後続達からリスペクトを受ける、フロリダ産オールドスクールデスの範疇から少し外れたヘンテコな音楽。
ドゥームからの影響云々も込みで大好きな一枚。

204126
5. Jig-Ai / Katana Orgy (チェコ/2008/2nd/Bizarre Leprous Production/ブルータルゴアグラインド)
倒錯する日本愛がここまで来れば賞賛せざるおえない2nd。
グラインドコアのファストさとHENTAI趣味を交えたゴア趣味による凄惨な趣がブルータリティを孕み独自のエログロを貫く、きっと氏賀y太氏もニンマリの名盤。
ポルノ要素がちゃんと曲調に合っているのは最早センスとしか言いようがないし、意外とリフがテクニカルでごり押しではないことが確と伝わるしで最高。
ただそれも結局は全て勢いでぶっ飛ぶので何がなんだか。でも好き。

1180
6. Morbus Chron / Sweven (スウェーデン/2014/2nd/Century Media Records/プログレッシブデス)
昨今のトラディショナルドゥームリバイバル一派とオールドスクールなプログレッシブロック要素と昨今のスウェディッシュデスメタルリバイバル一派との、それらの音の中心を行く一枚
時代の主流であるDjentやテクニカルゴリ押しデスメタルに食傷気味な方への緩和剤として最有力候補並びに物凄い展開力で、正に聴く白昼夢と言った傑作。
Witchcraft-Witchcraft
7. Witchcraft / Witchcraft (スウェーデン/2004/1st/Rise Above Records/トラディショナルドゥーム/ハードロック)
こんな音が鳴っていた時分には存在しなかった私ですが、良い音と言うのはいつになっても良い音楽に成り得るのですなあ。
って言う00世代による70年代のドゥーム/ハードロック。アナログ過ぎてシンプル過ぎて最高過ぎる一作。

346059
8. Cryptopsy / Cryptopsy (カナダ/2012/7th/Century Media Records/ブルータル/テクニカルデス)
知的さと暴虐性の同居する私が初めて聴いたテクニカルデスメタルです。
圧倒的贔屓目に成ってしまうのは仕方のないことだろうと思いますが、ただ今の耳で聴いても間違いなく良く出来ている驚愕の一枚。
その場の技巧力もさることながら、それを全体の構築力に置き換えるインテリぶった爆発的展開も素晴らしい名盤。

327976
9. Lunar Aurora / Hoagascht (ドイツ/2012/9th/Cold Dimensions/ブラック)
冷たく暗い幻想の世界に躍り出る音像と言いたいが、妙に土着的な現実味を漂わせる本作。
それを含めたこの陰性は、異郷への羨望とどこまでも暗いペーソスとを共に私の中へ持ち帰る。
本田靖春の誘拐を読みながら聴いていたのでこんな感想に、また小説の面白さとの相乗効果でこの位置に。美しい。

6753
10. Sadist / Tribe (イタリア/1996/2nd/Rising Sun Productions/プログレッシブデス)
怪奇な音の運びとイタリア北部のゴシックホラー的な雰囲気との混在したシンセワークによる変なプログレデスを聴かせる本作、
全体として、その怪奇さに加え実験性のある作風なものの、意外に解りやすいギターワークによる攻撃性と聴きやすいメロウさの応酬的チラリズムが活きた展開美、
またAtheist的ボーカルワークとCynic的ベースワークと直線的ながら小技が光るドラミングやら、とにかく素敵な魅力が詰まっている。また3曲目の美しいインスト曲で毎回悶絶する。Lord Mantis Cover
11. Lord Mantis / Pervertor (US/2012/2nd/Candlelight Records/ブラッケンドスラッジ)
最早ブラッケンドスラッジのクラシックと言っても過言ではない一枚。
変拍子に激重を引っ提げて黒い土煙りを舞い上げる不快なサウンドスケープは意外にも聴きやすいが、
一度聴けば獰猛なグールに追い回されるかの如き極限の緊張感に包まれる為、総じてやはり邪悪である。
またアルバム最後のリフは素敵過ぎである。
15833
12. Acid King / Busse Woods (US/1999/2nd/Man's Ruin Records/Small Stone Recordings/ドゥーム/ストーナー)
女声ストーナードゥームのマスターピース!!!
1000265
13. Nevermore / Dreaming Neon Black (US/1999/3rd/Century Media Records/プログレッシブグルーヴパワースラッシュ)

プログレッシブグルーヴパワースラッシュメタルバンドNevermoreの作品は主として冷酷でマシーナリーな雰囲気が色濃い。
その中で最も人力的で肉感的に躍動するこの3rdこそが、私としては至高なのである。

10
14. Cathedral / The Last Spire (UK/2013/10th/Rise Above Records/ドゥーム)

最終作って、それによってバンドが完成されたみたいのもあれば、そこで息絶えたみたいなのもあるじゃないですか。
大概が後者なんですけど、このバンドは完全に前者なんですよね。10枚目でのラストって言う点もこの感慨をより一層肯定してくれるんですよね。
と言う訳で、Cathedralの物語は本作によって完成されたと胸を張って言える、此処までの有終の美が未だかつて在っただろうか。

The-Erosion-of-Sanity
15. Gorguts / The Erosion of Sanity (カナダ/1993/2nd/Roadrunner Records/ブルータル/テクニカルデス)

♯2での鍵盤の旋律がとても印象に残る本作。アヴァンギャルドな音の運びも強いのだが、何よりも緻密な構築力が物凄い。
彼ら流の方程式に従い吐き出される本作のこの支配的なバンドアンサンブルは、今なおブルータルテクニカルデスのオブスキュアな傑作としてデスメタルの祭壇に君臨する。

mastodon-blood-mountain-cover
16. Mastodon / Blood Mountain (US/2006/3rd/Reprise Records/スラッジ/プログレメタル)

前作Leviathanそのままの流れに在る本作だが、
変拍子や静の展開により磨きのかかったように感じられる出色の出来であり、
後半での普遍的なプログレッシブロックの空気とも相まって彼らの作品で一番好き。
61FDcRruz2L__SL500_AA300_

17. Obliteration / Black Death Horizon (ノルウェイ/2013/3rd/Indie Recordings/ブラッケンドドゥームデス!!!)

ブラッケンドドゥームデス!!!と言いましたが、これはブラックメタル然としたボーカルワークに、速いAutopsy / Mental Funeralと言っても過言ではないような音像を加え、
更にグラインドコアやスラッシュメタルの素養も感じさせるといった地獄乃至は混沌の音楽性で聴かせてくれる一作。
楽曲の展開なんかはオールドスクールなブラックメタル、スラッシュメタル、デスメタルやグラインドコア等の様式美そのもので、ギターソロの入る瞬間で湧き立つ高揚感や、イントロの葬式乃至終末的な音の運びからの疾走には、正に筆舌しがたい良さが在る。傑作。

51LvFNH2rJL
18. In Flames / A Sense Of Purpose (スウェーデン/2008/9th/Koch Records/オルタナティブ/メロディックデス)

初期の正統派ライクなメロディックデスメタルの解りやすさと、近年有識者の間で問題になっているモダンヘビィロック化メジャーな音楽化の萌芽が合いまったと言える作品。若しくは過渡期が垣間見える作品。
全体を通してメロデスの雰囲気で展開されるが、些かバンドが持っていたはずのアグレッションやその音自体が控えめなアプローチをみせている。
しかしながらそれはそれで、動きは見せているものの静けさに重きを置いたような作品に仕上がっており。悪く言えば地味なのだが、個人的には有り。
何よりも控えめなアプローチという言葉が指し示す繊細な優しさが、繊細な構築美みたいなアート性に生まれ変わったと思える。それが気に入った次第で。

cover6
19. Martyr / Warp Zone (カナダ/2000/2nd/War on Music/テクニカルデス)

DeathやObscura系列のテクニカルデスにカナディアンスラッシュの奇天烈さと緊張感を織り込ませたMartyr。
Warp Zoneの名前通りVoivodやObscuraにも通づるようなスペースSF的サウンドスケープを提示する本作は、
カナディアンスラッシュ特有の唐突な展開に次ぐ唐突な展開に加えて若干発展的な展開も多い、
しかしながらそれを逆手に取り、最終局面で唐突に今までのフレーズを大々的に盛り込む様には正に驚嘆を禁じ得ないのである。私としてはそういったアルバム全体での展開の妙が大変気に入りました。
61DfBZMbP2L

20. Immolation / Close to a World Below (US/2000/4th/Metal Blade Records/ブルータルデス)

デスメタルの歴史上で一番やべえ思想を伴ったアルバムとして挙げたい一枚。
何よりも音がそれを物語っている訳で、兎に角やべえ。

Cryptopsy_-_The_Unspoken_King
21. Cryptopsy / The Unspoken King (カナダ/2008/6th/Century Media Records/ブルータルデス/テクニカルデス/デスコア)

こんなのCryptopsyじゃない!ってな感じのkornみたいなネガティビティのささくれ立つアトモスフィアを纏った、彼ら史で異色なデスコア作であるが、
真面な精神状態で聴けばCryptopsy由来の知的な構築力や技巧美は多分に感じられるし、元々kornみたいな音楽が好きな私であるので。
これを肯定出来るようになってからは、バンドの音楽性の変化についてかなり鷹揚になった私です。後追いながら。

7299
22. Carpathian Forest / Morbid Fascination Of Death (ノルウェイ/2001/3rd/Avantgarde Music/ブラックメタル)

ノルウェイジャンブラックらしさの希薄な2nd、トラディショナルドゥームの雰囲気や普遍的なロックの素養がノルウェイジャンブラックのスコープを通して散見できる本作は、
程よい音質に、鍵盤やサックスを用いたアンビエント曲を後半に盛り込んだ程よい全体の聴きやすさと、ナットーフロスト氏の程よいカリスマ性に惚れ惚れする。派手さは無いが良く練られた程よい一枚。

98043333
23. Brain Drill / Quantum Catastrophe (US/2010/2nd/Metal Blade Records/ブルータルデス/テクニカルデス)

音数の多さから最早音楽として成り立っていない本作は、滅茶苦茶疲れた時に無心で聴きたい。
たまにおっ!?と思わせる箇所が在るが、直ぐに引っ込んでしまう。
好奇心でそれをまた探しに行く私は、音の水面に顔を近づけ、ただ打たれるのみである。
後続達にこんなんでも良いんだと思わせた、近年のデスメタルピロピロ化最重要戦犯だが、このゴア趣味には憎めない可愛さが在るぞ!!

2001
24. Lord Mantis / Death Mask (US/2014/3rd/Profound Lore Records/ブラッケンドスラッジ)

邪悪なブラッケンドスラッジが、なにやら神聖な空気を纏い始めたようで。コンゴトモ ヨロシク…
anthraxsoundofwhitenoise
25. Anthrax / Sound Of White Noise (US/1993/6th/Elektra/グルーブスラッシュ)

メタリカに加入する可能性もあったジョンブッシュ在籍時の作品。
彼の男臭いタフな歌唱に、時代の流れに合わせたモダングルーヴネスとインダス風味の合いまったバッキングによって生み出されるいつになくメジャーなサウンドで、彼ら最大のヒット作。
世に投げ売りされているアルバムの中で一番好き。
615k6Yig4lL

26. Rings Of Saturn / Dingir (US/2012/2nd/Unique Leader Records/テクニカルデス/デスコア)

エイリアンテクノロジーを思わせる独自のSFセンスもさることながら、焦燥感溢れる展開に次ぐ展開も大変面白い近年のデスメタルを代表すると言ってもいいバンド。
この展開に次ぐ展開を一気に纏め上げる技量にただ燃えるのみ。
facebookに投稿する内容が秀逸な点も見逃せない。

Agoraphobic_Nosebleed_-_Agorapocalypse
27. Agoraphobic Nosebleed / Agorapocalypse (US/2009/4th/Relapse Records/グラインドコア)

スコットハル氏のソングライティングが冴える本作、グラインドコアの範疇を縦横無尽に駆け巡るかの如きアルバムの構築力を誇り、
新しく加入した女性ボーカルの姉ちゃんと、より生生しさを帯びたドラムマシーン共に叫び暴れまわるエクストリームサウンドで、よりバンドの音に近く深化したと言える。
それはハードコア由来の殺伐とした雰囲気とも相まうことにより、在りそうでなかった絶妙なエクストリームメタルとして堂に入った名盤。

51yX6NQbvhL__SS500_
28. Xentrix / For Whose Advantage (UK/1990/2nd/Roadracer Records (現Roadrunner Records)/スラッシュ)

UKスラッシュってあんまり聞かないワードですが、これは初期Metallicaの冷えた空気感に初期Testamentの技巧力が合まい、
そして歌詞等へリアリスティックな陰影を落とし込んだ知的なサウンドスケープを誇るXentrixの最高傑作、
当時としては珍しいアコギのインスト曲があり、アルバム全体での絶妙なアクセントに成っている。また単純に歌メロが良い。
歌メロが良いスラッシュメタルって素敵よね。因みに2013年に復活した彼ら、最近は新曲を作っているらしい。

mantle
29. Agalloch / The Mantle (US/2002/2nd/The End Records/ポスト/フォークブラック)

この湿り気を帯びた空気感に、大地も空も山も花も染まりゆくような、悠久の時を越えたオレゴン州の幽玄な郷愁を携えた名盤。
アコ~スティックパートと歪みの対比によるOpethライクサウンドは、総じて雰囲気が良い。

7
30. The Fall Of Every Season / Amends (ノルウェイ/2013/2nd/Grau Records/一人デスドゥーム/一人アトモスフェリックドゥーム)

アコースティックパートと歪みの対比によるOpethライクサウンドは、総じて雰囲気が良い。
と言うのは本作も同じで、それにシネマティックな趣も付加した本作は、全体での緩急や起伏に富んだアルバムの構築力が大変聴きやすいコマーシャリティを生み出している。
それは切迫するペーソスとも相まって、やはり何度聴いても感動が在るのである。
こういった一人で作った音楽は、総じて完成度が高い。



ではまた来年。
来年は別の30枚を紹介しますよ。