Sarpanitum - Blessed Be My Brothers___ (2015)
Sarpanitum / Blessed Be My Brothers (2015)

UK産デスメタルバンドによる2ndフルレングスアルバム。
前作のGalactic Recordsから移籍、今回はUSデスメタル/グラインドコアレーベルのWillowtip Recordsからのリリース。
Gt,VoのTom Innocenti氏は、初期のLantlosに在籍していたようだ。

バンドの軌跡を追えば、08年に活動休止して再始動後の1作目となる本作、ドラムが変更され、ベースとキーボディストは脱退、
ギターボーカルとギタリストに新ドラマーの3人編成と成っている。
音楽性もそのままNileの暴虐性を彷彿とさせる代物、と形容することが出来た前編成での前作とは毛色が異なっており、
言わば、Hate EternalやImmolationやNileの素養を感じさせるエピックないしメロディックデスメタル然とした音楽をやっている。
因みにキーボディストが脱退しているものの、薄らとシンセがかった音色は稀に鳴り響く。

所感としては、♯1からエピック且つ幽玄で煌びやかなディストーンションギターの音色響かせるインストナンバーを展開しており、その後もエピックさや、煌びやかさに於いて主張の激しいデスメタルがNileの如く止まる事を知らずに突き進む。
また、♯5と♯8にて少し大仰なトラッドアンビエント曲を配していることもあり、止まる事を知らずに突き進む作風ながらに全体を通してだれることはない。

♯3では、後半からメロウさを押し出すMorbid AngelのNothing But Fearを継承したかの如きデスメタルを展開していたり、他の曲でも緩急のつけ方は微細でもってImmolationを想起させたり、多彩なリフワークや疾走するドラミングにはHate Eternalを彷彿とさせる訳で、煌びやかに弾きまくるギターワークが叙情性を際立たせる作風ながらも、先人へのオマージュや確かな技巧力を光らせることでフックを効かせており、彼らの根底に在るのはデスメタルなのだろうと音楽性が変わりながらも未だに思わせるのが心憎く可愛い。

なお、煌びやかに弾きまくるギターワークについては、各曲の中盤辺りから顕著に主張し始める、
ネオクラシカルの素養も多少なり感じさせるが、ギターの片割れによる多彩なリフワークの動きと相まって、やはり先で触れたバンド群を彷彿とさせる00年代のデスメタルらしい。
ただそのらしさについては様式美と言える程度の要素であるので、メタルの世界に於いては、激烈にアツいと解釈できるのではないだろうか。

結論としては、エピックデスメタルとしてWillowtip Recordsにて垣間見ることのできる、一風変わったデスメタルの範疇に集約されるのか、
ただ先人を模しただけのB級デスメタルに埋もれるのか、そのどちらとも捉えることのできる出来であり、
私としては、00年代のデスメタルが好きな方であれば、間違いなく訴求し得るだろうと言う出来であるように思う。

総じてNileの突進力に、最近のImmolationやHate Eternalの技巧力が合いまい、エピック要素を大量付加したデスメタルと言える音像であり、
ImmolationやNileは売れるかにしか興味のないNuclear Blastからは飛び出すべきだと思う方や、Hate EternalやMorbid Angelは今何やってんだってな方にはお勧めの一枚である!!今後も頑張れSarpanitum!!!

曲目は、

1. Komenos  02:56  
2. By Virtuous Reclamation  04:47   
3. Truth  04:44   
4. Glorification upon the Powdered Bones of the Sundered Dead  05:45   
5. Immortalised as Golden Spires  02:13   
6. Thy Sermon Lies Forever Tarnished  04:09   
7. I Defy For I Am Free 04:39   
8. Homeland  02:49  
9. Malek al-Inkitar  04:46 
10. Blessed Be My Brothers  04:18   

Total  41:06  

♯7はyoutubeにリンクしてあります。

Blessed Be My Brothers