heavydeath-eternal
Heavydeath / Eternal Sleepwalker (2015)

スウェーデン産ドゥーム/デスメタルバンドの1stフルレングスアルバム。
マニアックなドゥームメタルバンドを多く擁する、
フィンランドのSvart Recordsよりリリースされた。

Heavydeathは、現在活動休止中である同郷のデスメタルバンドRunemagick、その界隈の人脈によって結成されたドゥームメタルバンドである。

Death is heavy, heavy is death, heavy as death…
Facebookにて上記の言葉を持ち出している通り、概ね陰鬱な音楽で、
前身が歴のあるスウェディッシュデス/デスドゥームバンドなだけ、霧の濃い沼地のように、じめじめと仕上げてきている。

時に、Paradise Lostの新譜が気に掛かり、Amazonを覗けば、早くもレビューが三件投稿されていて、
それを確認すれば、今回は原点回帰でなにやらと書かれていたのだが、そこで、印象的なワードが目に留まった。

「いかがわしさ、うさんくささ」
「重くて、暗くて、はかない」

ん、なるほど、と思うだろう、正直私は聴いていないので推量の域は出ないが、これを書いた方のレビュー自体は至って感動のできるものであり、他のウェブジン等を覗いても大概が賞賛なので、Paradise Lostの新譜はマジに出色の出来なのだろうと思う。

さて、「いかがわしさ、うさんくささ」
「重くて、暗くて、はかない」

これは、この作品にも大いに当て嵌ることである。
正直なところ、かなり暗く怪しい。

それも音楽としての普遍的なデスドゥームではなく、ただの精神性として、死を見つめることにより、そこから薄らと見えてくる生の尊さと、死に漂う陰鬱さそのものが、収束していくことによって像を浮かび上がらせるような体裁で、そしてそこに、何かミステリアスな力が働いたかのような信じられなさで、
目下の景色を、深い霧の中に佇む怪しい葬儀社にまで仕立て上げてくる、ものすごい如何わしさ、胡散臭さなのである。
尤もこれは、先でのDeath is heavy, heavy is death, heavy as death…を、
死は重い、重きは死、死のように重たく...と翻訳し、そしてそれをバンドのアティチュードと信用して言うなれば、であるが。

また、それを踏まえた感覚としては、昔のParadise Lostに似ているわけではなく、基本的にノーマル声のReverend Bizarre辺りの暗いドゥームメタルに類する音像であることが、お判り頂けるだろうと思う。
前身の志向した重たいデスメタルの胡散臭さをドロドロになるまで煮詰め、ドゥームと名入れした瓶に詰めたような種の、重さ、暗さ、儚さが、本作には充満している。カルトっぷりが、小火を起こしているのだ。

正直な所では、そのカルトドゥームサウンドが、横ばいにだらだらと垂れ流されているというのが、私の内情にてあるものの、
そのだらだらの中にも、稀に突出したメロディが湧き出てくるのが、結構な味になっているというのもあり、
♯2冒頭からのメインリフや、♯7後半に差し掛かる辺りでのベースラインや、♯4の少し速い感じやら、じっくりと聞き込む毎にじわじわと良さが解ってくる。

ただ無理にこういったパワーポイントを探すまでもなく、パッと聴いた瞬間に最強の怪しさを纏っているので、
タイトルからして永遠の夢遊病患者といった江戸川乱歩賞ものの如何わしさ、胡散臭さそのものの本作は、
やはり、そういった趣きのものとして聴くといいのではないだろうか。

誰に訴求するかはワカランティスなのだが、何気なくクオリティが高い。
それがこの音楽に於いてのカルト、カルト足らしめる所以であり、
結果、お国柄も巻き込んでの、じめじめと密教的に醸し出されるアンダーグラウンドカルトドゥームなのだと、此処に纏めたい。

部屋の雰囲気が変わります。

曲目は、

1. Ascending  07:32   
2. Road to the Fire  07:27 
3. Bow Down  09:09   
4. Eat the Sun  04:57  
5. Eternal Sleepwalker  06:55 
6. Heavy as Death  08:19   
7. Beyond the Riphean Mountains  * 08:02   

Total  52:21  

♯7はデジパック版ボーナストラック。
♯1はyoutubeにリンクしてあります。
maxresdefault