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Pharaoh / Negative Everything (2014)

USはニュージャージー州のドゥーム/スラッジメタルバンドによる1stフルアルバム。
いま話題のNoisemを筆頭に、ハードコア/グラインドコア/メタルパンク系を多く取り扱うA389 Recordingsからリリースされた。

退廃的なアートワークが病んだ精神構造を露にする本作は、
AlkerdeelやInter Arma系列とも言うべきブラッケンドスラッジ/ドゥームの聴き心地がある。
正確には筆者へそこに似つかわしい精神的効能を齎していて、音像に於いてもやはり、重い黒々しいダウナーな匂いが強い。

そういったドゥームパートが先ず在り、鈍重に停滞した空間を裂くように、
どこどことAlkerdeelみたいにハードコア要素を絡めてくる。

瘴気の色濃い屈折した精神性から察するに、
概ねEyeHateGodのDopesickを起点にアンダーグラウンドへ派生してきたような音楽であると言い切れるが、
その枠組みの中には、欝屈とした人間の激情が刷り込まれていて
When Forever Comes Crashing期のConvergeも彷彿とさせる退廃感と聴かせ方が感ぜられる。

#6の緩衝材的に挟み込まれたうとうとするアンビエントソングは、
そのWhen Forever Comes Crashing収録の#8Ten Centsと同質の存在感があり、
非常にEyeHateGod的なアプローチを執るボーカルワークの裡では、
シンバルの音色が、タメの効いたスネアが、バスが、浮遊するギターが、精神喪失の異様さを伴って展開されている。
その後の#7は777の時分でのBlut Aus Nordを彷彿とさせる、まさかのポスト/インダストリアルサウンド。
最後の#8では、#1~#5迄で聞かせてきた、このバンドの音像に於いての基本形とも言えるドス黒さとデプレッションの反復するスラッジドゥームを構築。
して、ゆっくりとフェードアウトしていく。

総じて閉塞感のメタファーを欝屈で充足させたような行き過ぎたハードコアもとい、
端的に言えば、内省的なAlkerdeelといった感じの、ドス暗いスラッジドゥームサウンドを聴かせる一枚に仕上がっていて、
じわじわと良さの分かっていく様に、瘴気の伝播を覚える。

そして今回はその個人(私)の脳内にて行われた伝播を紹介することができ、嬉しい。

曲目は、

1. Recease  07:07  
2. The Slasher  05:06
3. Degenerator  04:41 
4. Spared  05:13 
5. Dusted  03:55 
6. Bartholomew  08:34 
7. Crying Mother  05:01  
8. Drag  05:10   

Total  44:47 

#1はyoutubeにリンクしてあります。

048dcm7c1r