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Funeral Moth / Transience (2016)

日本のフューネラルドゥームメタルバンドによる2ndフルアルバム。
フューネラルドゥーム/デスドゥームを専門的に取り扱う日本のWeird Truth Productionsからリリースされた

Weird Truth Productionsの設立者Makoto Fujishima氏によるバンドである。
現在のオリジナルメンバーはMakoto Fujishima氏だけになってしまっているが、未だこのバンドの新作を聴けるのがうれしい。

アルバムタイトルを和訳すれば儚さである。
全2曲40分構成で、音の波止場波打ち際で人を思いつめたような表情にさせる楽曲が、2曲収録されている。

音楽性は、押し潰したような声が極端に近い距離感で鳴らされるボーカルワークと、
重く陰鬱で淡々としたグルーヴと何処か叙情的な寂寥感の対比による展開で聴かせる、
モロにWorshipタイプといえる鬱屈としたドゥームメタルだが、
Bethlehem影響下のダークさが良さの一つだったWorshipと比べれば、
所々にThe June Frost以降のMournful Congregationのような暖かい歌心が感ぜられる。
暖かく重厚なところにWorship傘下の虚無の気配が反復する比較的聴きやすいスタイルだ。

オフィシャルサイトの方では、
クラシック音楽の楽曲形式である「ロンド」で作曲されたとある。
ロンド形式とは、異なる旋律を挟みながら、同じ旋律を何度も繰り返す形式のことであるようだ。リフ構築の一つである。
また鍵盤の音色で締められるアンチクライマックスな作風は、
どこか日本のバンドだけ純邦楽的なマインドに支配されているように思える。

そして本作は、快晴の日の昼下がりも市営団地の薄命な灰色の階段が陰性の涼しさを発しているかの如き、日常に内在した堕落的情景から、
徐々に人の心の深海へ潜って行く、作品に一貫された芸術性を齎す、広大で深遠的かつ日本的な情調が寂寞感と安寧を感じさせる作品に仕上がっており、
ここ日本に於けるフューネラルドゥームの総本山が鳴らす、流れ行く時代のなかでいつの時代も変わらない人間の普遍的な暗がりの様式美に満ちた、人の心に残る名作であるように思う。
精神の糸がほどけそうになる哀感の種類としては、少し乱暴だがSubRosaなんかが好きな方にも訴求するだろう。

また本作、そこそこの辛口評価で知られるテロライザーマガジンが9点の評価を下しており、
これはパプリカを賛美する外人とにたカンジかもしれないが、やはりそれも納得の充実作なのでは。

曲目は、
1. Transience  21:59   
2. Lost  17:54   
total  39:53 

東京/神奈川エクストリームドゥーム。オリジナルメンバーであったNobuyuki Sento脱退後、Ryo Amamiyaを新ベーシストとして迎えて制作された2ndフルアルバム。
前作「dense fog」で切り開いたメロディックかつ静寂な路線を引き継ぎつつ、クラシック音楽の楽曲形式である「ロンド」で作曲するなど、今作はよりドラマティックに深化した作品となっている。
無常の現世で我々が味わう様々な苦悶、それは、喪失感、終わる事の無い悲しみ、虚無感、そして後悔。
それらと共に静寂の海へと帰った声なき死者たちへ捧げる!
(レーベルインフォメーション)
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